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読書記録

恋恋蓮歩の演習/A sea of Deceits

恋恋蓮歩の演習/A sea of Deceits

 

 

 

大笛梨枝は自身の担当教官の代わりに建築の講習を受けに行く。

そこで出会った施主の代わりに講習を受けていた羽村怜人と言う建築家。

お互い惹かれ合い何度かデートを重ねていく・・・

旅行をしようと言う話になり、名古屋に来ると噂の豪華客船”ヒミコ”に乗る事に。

 

一方で、 鈴鹿幸雄が落札した関根朔太の自画像を追う保呂草。

手伝いで鈴鹿財閥の大邸宅を見張るバイトをする紫子。

各務より”ヒミコ”乗る、とあるフランスの富豪に絵を見せるつもりではないか

との噂を聞き、紫子を船の旅に誘う・・・

 

何故か紅子・練無も無銭で乗船し・・・船で起きる事件とは、自画像の行方は?

 

続きより、ネタバレ含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

保呂草さんの”お仕事”がメインで書かれたお話。

彼が大好きな私は、今作がVシリーズの中で一番好きです。

 やっぱり女は、ちょっと危ない雰囲気のする人が好きなのでしょうかね?笑

危ない趣味だなあ・・・

 

結論を分かってはいても、羽村と莉枝二人が仲を深めて行くシーンは

何だかこそばゆい気持ち。ドキドキしてしまいます。

恋が始まる時の高揚する気持ちを思い出しました。

 

事件の真相は、なんと誰も死んでいない!

莉枝は、親権を得るために鈴鹿氏をはめるのが目的。

保呂草(羽村)は、関根朔太の自画像を盗むのが目的。

 

各務と莉枝がどのように接触したのか

羽村と莉枝の接触を図ったのは各務だったのか・・・

色々と疑問が残りますね。

 

それにしても紫子さんがかわいくて切なくて。

紅子さんのようにわたしも心配になってしまいます。

 

なーんかこの感じ、記憶にあるなあと思ったらGシリーズの加部谷ちゃんですね。

森作品のピュアなキャラは報われないのでしょうか(笑)

 

紅子さんは、莉枝がわが子を抱くためと説明したのは

紫子と練ちゃんを安心させるため、との記述がありましたが

そうやって話す紅子も、それを察する保呂草さんも凄い。

 

紅子さんはいつでも超越した人格だし

保呂草さんも行き当たりばったりに見えて慎重で、頭が良い。

(七夏は・・どんまいって感じですが笑)

 

そうだ、ヘリにつけた時計は

警察を煙に巻くために自分で通報し、ヘリを調べるだろう

後をつけられるだろうと思った上での行動だったのでしょうか・・・

 

保呂草の思考力、恐るべし。

 

それでもキュンキュンするわたし。

保呂草さんラバーとしては何度でも読み返したい一冊です。