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読書記録

六人の超音波科学者/Six Supersonic Scientists

六人の超音波科学者/Six Supersonic Scientists

 

 

 



山奥に位置する土井超音波研究所で開かれたパーティーに招待された、紅子と練無。

運転手として着いて行った保呂草と紫子は、車のバッテリィが上がり帰れなくなり

取材に来ていたテレビ局のスタッフの手伝いをしパーティーに潜入。

 

そして、警察にかかってきた爆破予告の電話。

研究所への唯一のアクセスとなる橋を爆破され、電話も繋がらなくなる。

橋の向こうに渡っていた七夏は一人歩いて研究所へ向かう。

 

橋の復旧する翌朝まで研究所に居ることになった阿漕荘のメンバーと七夏。

警察も来られず電話も繋がらない中発見された死体。

 

爆破の意図は?事件の真相は・・・?

 

続きより、ネタバレ含みますのでご注意ください。

 

 

Vシリーズ7作目。

 

事件の真相は、

土井博士の死去により、研究所の存続が出来なくなると考えた科学者5人による共犯。

亡くなったことを隠してファラディ博士が土井博士の代役をし、

いわゆる遺言として研究所への資金提供?をメディアに向け発表した。

 

土井博士は既に亡くなっており、実際に見つかった遺体は

病気で亡くなった?ファラディ博士の1体のみ。

 

ファラディ博士が自殺なのか園田が自殺補助をしたのかは不明だが

全員の博士が同意し、協力し研究のために行ったこと。

 

 

Vシリーズの中で、一番王道ミステリィと言うか

THE理系ミステリィと言う感じ。

 

今回の保呂草さんは何もお仕事をしないから物足りないと感じたのか

何故かこの1冊を読むのに2週間もかけてしまいました(笑)

 

紅子も科学者だからこそ気持ちが分かり、事件の真相にたどり着いたのでしょう。

七夏、警察としては決して行って良いことではない

紅子、科学者としてはそうするしか無かった

のではないかと思います。

 

ただ紅子が言っていたように、練ちゃんを巻き込むのは良くない。

科学者4人集まっているのだから、もっと冷静に対応できたでしょうに。

読者は読んでいてヒヤヒヤです。

 

私的に面白かったのは、

練無と七夏の会話。

紅子と林・七夏と林の電話。

 

やっぱり森ミステリィの魅力はキャラ同士の会話なんだと思います。

それにしてもさっぱり林さんの魅力が分かりません・・・笑

 

さて次は!異色の8作目。

短いのでさっと読んでブログ更新したいと思います。

 

そうそう、六人の超音波科学者の英題

SSSってSが3つ揃ってるのって何か良いですよね。

森先生のタイトルのつけ方が凄く好きです。